タンニン染とは

9号タンニン染 スワッチ

タンニン染め

染めの方法 タンニンが含まれている粉で帆布を染めます。チェストナット(栗の木) ミモザ(黄色い花の咲く木) ケブラチョという樹の粉をブレンドして染めます。水に溶かして生地にしみ込ませて,最後に鉄,銅等の金属と反応させて色を定着させます。 動物の皮を革に仕上げる際に使う素材を染料にして染めます。このタンニンは皮のたんぱく質と結合させて腐らないようにする役目をします。経年変化といって 最初薄かった色が時間の経過と共に酸化して次第に濃い味わいが深い色に変わってきますDSCF0339

タンニンの特長    タンニンとはポリフェノールと呼ばれる植物の免疫物質です 食べ物の味として感じる渋味です。 おぉ!シブイ 食べたくない!植物はタンニンで樹皮、樹木、枝、葉、果実を外敵から守っているのです。 タンニン剤は世界各地の植物の木から採取されます。チェストナット(栗)。ミモザ。ケブラチョ。ワットルなど南米、アフリカ、東南アジア,ヨーロッパから輸入されています。腐らない、虫が付かない理由で、栗の木はかつて日本では玄関の土台に使われました。世界中でミモザ、ケブラチョは鉄道の枕木に使われています。現在は革の鞣材,医薬品,化粧品,酸化防止剤などに使われています (ここをクリックして下さい)工場での現場作業風景です

タンニン染の本当の良さは 何,,,? 不思議なことに,色が少しずつですが 変化します.生き物の様に,タンニンが大気に触れて段々良い雰囲気になっていくのです.半年,一年,二年 時と共に深みを増していきます. ですから,在庫したものが棚にあっても,折り目の所から色が変るのでは無く,全体に良い感じになっていきます.DSCF2584

化学染料との違い タンニンで染めた色は全くの自然の色です。 タンニンで表現出来る色は限られます。茶系の色表現が主になります。 同じ様な色を化学染料でも出せますが、比べるとその染めは人工的でしばらく使うとあきてきます。何故?同じ物は見飽きるからでしょうか? 何故かタンニン染めでは愛着が湧きます。そしてお客様からは繰り返しご注文を頂けます

 

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鉄媒染で濃茶に変化させた生地を最終工程で水洗いをしている状態
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ジッカー染色機:生地をタンニン液の中をくぐらせて巻き上げている現場
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緯糸を縦糸の間をくぐらせる筬です

 

 

私達のタンニン染めは素材から工場にもこだわりがあります

 

織り工場  帆布(はんぷ)という名前の織物を使います。岡山県倉敷児島の機屋(はたや) の力織機で織られます  帆布という生地です。10番の太い綿糸を2本や3本にしたものを縦と横にして.昔から有るシャトル織機でドッスンドッスン時間を掛けて織った生地を使います。技術がなければ織り傷ばかり出る織物ですから、アジアでは日本でしか出来ません
高速織機より数倍能率は落ちますが,その分しっかりした織込みになります

染工場  京都市内にある50年以上続く町工場で染めています。やはり安定した商品にするには,手作業では不可能なので,この作業に適した機械(ジッッカー染色機)のある工場に依頼しています。密度の混んだ織物にタンニンの粉をしみこませる、時間の掛かる染めです。化学染料の染めにも職人の感覚が大切ですが,それ以上に天然染料には職人の技が求められます。開発から10年の経験と感を生かしています

タンニン染 工場工程をご覧下さいhttp://youtu.be/r2bHWZApJ9c

人力でタンニンを染めるのは,相当の忍耐と時間が必要です
経済的な値段にするには,やはり機械のお世話になることが一番です.
しかし,最初から,うまく出来る保証はありません.
手探りです.やってみようという人達の熱意がなければ,出来ませんでした

洗い工場  最終仕上げとして,ジーンズ製品を洗う工場で,タンニンの樹脂で固まった生地を時間かけてドラムの中で洗い込み,シワと凹凸の表面風合いの使い込んだ仕上げにしています

生地の問題点について  

染色堅牢度 摩擦 乾いた状態では布と布を擦っても色落ちには問題はありません。湿った物を擦った場合や濡れた状態で他の物を擦った場合には色移りがします。(一般的な綿の染めと同等のレベルです)

高速織機で織るのではなく,古い自動力織機を使って織っています そのため糸のつなぎや織り傷が幾分多くあります。23mで5箇所以内を認めています。高速織機で織るよりしっかり織込めるために力織機にこだわっています。

染めについて。反物の染めは1反の中でも同じではありません。両端,巻始めと終わりの方の色は微妙に違いますので注意してください。

洗い加工について,反物23mの中ほどに1箇所繋ぎ目があります。これは洗う際に12mほどにしてドラムの中で洗う為です。長いままで洗うと洗い皺が大きくなるためです,

織り方が平織りのためにどちらを表にしても変わりません。見かけの悪い所が時々ありますので,その際は問題のない方を表にしてください

色落ちの事
 染色堅牢度としては 乾燥した状態で
 薄茶4級 濃茶4級 泥染黒2級
 生地が湿った状態では
 薄茶2級 濃茶2級 泥染黒1級
 とあまりよくありません
 一応染めた後加工で時間をかけて洗い込み大分色を馴染ませていますので
 化学染料で染めている帆布と比べても遜色ありません。
 しかし、色が落ちたらダメという基準では 合格しません
 泥染黒はインディゴ染料で染めるデニムと同じ程度のものです
 色落ちは欠点ですが、それ以上の特徴のある色合いが皆様に支持されて
 継続させて頂いています

 

 

 

 

 

 

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タンニンの粉です 革の鞣に使うのと同じ物です.サラサラですね